「超電磁マシーン ボルテスV」(1977~1978年にテレビ朝日系列で放映)は、フィリピンでは老若男女、世代を問わず誰からも愛されている国民的アニメとして認識されています。日本では数ある昭和のロボットアニメの一つに過ぎませんが、フィリピンではボルテスVは、ガンダムやドラえもんなどの超有名アニメと同列に語られていて、日本のイメージに多大な貢献をしたアニメ作品です。
そのため、日本人がフィリピン人に「ボルテスVを見たことがない」と言うと大変驚かれます。フィリピン人であれば、ボルテスVの主題歌の最初のイントロあたりまでは、日本語で歌うことができます。
フィリピンでボルテスVが人気の理由は?
フィリピンでのボルテスV人気は、1970年代後半のマルコス独裁政権時代に始まりました。当時、アメリカのアニメしか放送されていなかったフィリピンで、初めて日本のロボットアニメが放送され、子どもたちの間で絶大な人気を博しました。視聴率は50%を超え大ブームを巻き起こしました。
子供には大人気でしたが、反日感情が根強く残っていた当時、「戦闘シーンが暴力的だ」「ボルテスVの武器は侍の刀を表している」「旧日本軍の賛美」という批判的な意見が大人の間で多かったようです。
放送を重ねるにつれてボルテスVの人気はうなぎ昇りになり、最終回を迎える前に、突如、マルコス大統領の大統領令により、ボルテスVの放送が禁止になりました。理由はロボットの兜や刀が侍や日本兵を彷彿とさせるからだそうです。アニメの中で主人公たちが自由と正義の名の下に悪に立ち向かう姿は、独裁政権の運営に脅威を感じていたようです。
その後、マルコス政権がエドゥサ革命により国民の手で打倒された後、ボルテスVは最終回を迎えました。その後、何回か再放送がされるたびにボルテスVは、高視聴率を叩き出すアニメとなり、フィリピン人なら誰もが知っている日本アニメとして定着しました。ボルテスVの悪と戦う正義の姿は、フィリピンの民主化運動に貢献したのではないかと言われているほどで、その影響力は計り知れません。
以下、ボルテスVに対するフィリピン人の反応を翻訳しました。
ボルテスVに対するフィリピン人の反応
■ 1970年代後半、ボルテスVの主題歌はフィリピンの国歌のようなものだったよ
→ボルテスVの主題歌は誰もが歌えるほど有名だよね。実際、フィリピンの国歌の歌詞よりボルテスVの歌詞の方が覚えてるよ
→ボルテスVは70年代後半のマルコス政権下で放送されて、2003年にも再放送されたんだよな
■ この曲を聴いてたら涙が出てきたんだけど、これって普通のことじゃないよね。私の子ども時代が懐かしいよ!!Arigatou gozaimasu
→同感。70年代後半、俺が小学校生の時にフィリピンの国営放送で初めて見たよ
■ ボルテスVの曲と歌詞を聴いて鳥肌が立って、悪と立ち向かいたい気分になったよ!
■ ボルテスVは俺のお気に入りのアニメだったよ。でもマルコス大統領がこのアニメの放送を禁止した時、とてもがっかりしたんだ。だからボルテスVの最終回をまだ見れてなかったんだ。そして2011年に最初から見直してついに最終回まで見終わったよ
■ これを見て泣いたのって俺だけ?
■ 時々、カラオケでボステスVを歌うよ ^^
■ 史上最高のアニメ!
■ ボルテスV >>>> ガンダムシリーズ
■ 俺は日本が大好き!日本文化はすごくいいよね!
■ ありがとう!私は今までもこれからも、ずっとボルテスVのファンで居続けるよ!
■ くっそ〜!感動して泣いてしまったよ
■ お父さんがよく歌ってたよ。ちなみに5日後に日本に行くんだ!
■ なんて懐かしいんだ・・・
参考元:goo.gl/oqNuRx
嫁さんの靴の代金散々出してやってたのに反日やったんかい。